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耐震性は新築の際に気を付けたいポイントの1つですよね。直近でも、北海道に近いロシアの大地震による津波の影響がありました。そんな地震も、日本では決して他人事ではありません。愛知県はこの数十年、震度6前後の地震はきていませんが、昔から東南海トラフのリスクが高い地域と言われてきました。
今回は、地震に対する万全の対策を新築時に取っていただきたく、耐震シミュレーションについて深堀していきます。それでは、まず「耐震」についてのポイントからみていきましょう。

新築を検討する段階で、多くの方が気にされる「耐震性」について、そもそもの基礎的なポイントを2つお伝えします。
1つ目は、建築基準法は「守っていれば大丈夫」という保証はなく、むしろ「最低限のレベル」を規定した法律であること。そして2つ目は、家の仕様(構造・外装材等)が同じであっても、間取りによって耐震性が変化することです。この2点について解説します。
1-1. 建築基準法は「最低限」のレベル

建築基準法を守るだけでは、実は家族の命・家という資産を守りきれるとは限りません。その理由は、建築基準法が最低限の基準を決めた法律だからです。
建築基準法での耐震に関する記述を、簡単に要約すると数百年に1度起きる地震(震度6強~震度7)に対して「倒壊しないこと」が基準になっています。この記述を少しいじわるな視点で考えると、倒壊しなくても半壊だったらいいの?という解釈になりますが、実はその通りなのです。
建築基準法は、まずは倒壊せずに住人が避難できることを基準としており、その後に安心して住み続けることができる部分までは規定していません。さらに建築基準法で規定される数百年に1度発生するとしている地震が、東日本大震災以降で全国で14回(25年8月時点)もおきています。
このような事実を踏まえて、まずは「建築基準法を守っている ≠ 安心とは限らない」という点を知っておきましょう。
1-2. 家は間取りで耐震性が変化する

総合住宅展示場に行くと「〇〇工法!」という言葉をよく見かけます。
しかし、基本的なポイントとして家の仕様(構造・外装材等)が同じであっても、間取りによって耐震性は変化します。どれだけ強い工法であったとしても、柱や壁が少なければ地震によって倒壊・損傷するリスクがあります。
大事なポイントは工法を比べることではなく、自分が建てる家の間取りが地震で致命的なダメージが出るようなプランではないか?地震のあとに安心して住み続けることができるか?を考えることが大切です。
出典:誠一建設・資料
建てる予定の間取りで、耐震のシミュレーションができる「ウォールスタッド」という解析ソフトがあります。このウォールスタッドを使うことで、お客様のプラン・仕様で阪神淡路大震災の揺れを再現し、家に与えるダメージや倒壊リスクをシミュレーションできます。次に、このソフトを使ってシミュレーションをする意味・重要性を考えていきましょう。
2-1. 間取りによる違いは「勘」ではいけない
昔の建築業界では、建築基準法は遵守しつつも「長年の勘」で設計されていることが多々ありました。大工の長年の勘と聞くと、なにやら信頼性の高そうな「雰囲気」がしますが、果たしてその「雰囲気」にみなさんの重要な資産を預けても良いのでしょうか。
誠一建設では、そのような勘は使わず、構造計算による客観的なデータで耐震性を計算すると共に、ウォールスタッドで「安心の見える化」をしていきます。
2-2. 実大耐震実験の是非

「シミュレーションよりも実物での実験の方が信頼できる」と感じる方も多いかもしれません。一部のハウスメーカーは実大耐震実験をやっていますが、前章でお伝えした注意点を思い返してみましょう。その実大実験で使われたプランは、みなさんが建てる予定のプランではない可能性がきわめて高いです。
さらに一部の実験では、外壁などが張っていない状態の実験もあり、本当にあてにしていいかどうか素人目でも微妙なケースもあります。実大実験を行った方が安心感を与えやすいものの、最も重要なのは、お客様自身のプランでシミュレーションを行い、その安全性を確認することです。実大実験を行ったからといって、すべてが安心とは限らない点にご注意ください。
2-3. シミュレーションを通じて強い間取りに調整
出典:誠一建設・資料
ウォールスタッドはシミュレーションして「倒壊しなかった、よかったですね」ではなく、結果をふまえて調整をしていきます。
地震で家にダメージを与えにくくするコツは、「重心(建物の重さの中心)」と「剛心(建物の強さの中心)」を近づけてバランスをとることです。同じ仕様でも、壁の位置や窓の大きさなどで細かく挙動が変化するため、間取りを考えながらバランスを取るために、このようなシミュレーションで調整する必要があるのです。
許容応力度計算を含む構造計算を当たり前に行なうことを前提に、このシミュレーションを通じて、より一層地震時によるねじれが少ない、強い建物に間取りを調整していくことが大事です。

家の耐震性を考えていく上で、誠一建設でも行なっている3つのステップがあります。
1つ目は、みなさんの要望を、その土地にあてはめてプランを作成すること。そして2つ目は、そのプランを何百という項目のチェックで構造計算を行ない、耐震等級3が取得できる状態に仕上げていきます。
この過程の中で、例えばココに柱がどうしても必要、壁が出てきてしまうといった変更があるかもしれません。しかし、これも調整しながらベストなプランを作成し、さらにこのウォールスタッドでのシミュレーションを加えることで、より一層安心してプランを確定することができます。
昨今は、簡易的な計算である壁量計算は減りつつありますが、もっとも詳細で安心できる計算方法である「構造計算」はまだまだ当たり前の世界ではありません。
さらに、地震は完全には予測できないリスクがあり、どんな工法・対策も100%の安全を保証するものではありません。今できる最善の備えとしては「構造計算+ウォールスタッド」です。誠一建設では、このセットを全棟で実施しており、東南海トラフに備える新築をみなさんに提供しています。
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耐震性についてどうしても気になる、新築の時はかならずこだわりたい、という方はぜひ愛知県豊川市の誠一建設までお気軽にご相談ください。