COLUMN

実は簡単にできないGX志向型住宅。意外と難しい省エネ性の計算とは?


 
昨今、新築業界では「GX志向型住宅」というキーワードが流行っています。今回は、そんなGX志向型住宅に潜む「落とし穴」について解説していきます。
標準仕様と言われたのに、GX志向型住宅にできない?こんなトラブルが巷では起きているようです。原因やそうならないための対策などをわかりやすくお伝えします。補助金も活用できるGX志向型住宅、賢く活用するためにぜひ最後までご覧ください。
 
それでは、「GX志向型住宅」のポイントから見ていきましょう。

「GX志向型住宅」のポイント

  • GX志向型住宅は、現行基準から35%も省エネな設計にしないといけない
  • 間取りや導入する設備の種類・省エネ性に応じて1つ1つ計算していくため、同じ設備を入れていても適合できない場合がある
  • 省エネ設計を理解していない営業などが間取りを組み立て、最後に計算してみるとGX志向型住宅に適合できていないというトラブルが多い
  • 適合できていない場合、高価な設備を入れて省エネ性を上げないといけない変更を強いられる可能性がある
  • みなさんが失敗しないようにできることは、「設計力がある住宅会社を見極めて相談する」こと

1. GX志向型住宅に潜む落とし穴

 
悩む女性
 
昨今、住宅会社のPRでも「GX志向型住宅で補助金を取ろう!」といったものをよく見かけるようになりました。しかし、打ち合わせが進んでいった段階で「お客様の間取り・仕様ではGX志向型住宅にはなりません」というトラブルが増えていることもご存じでしょうか?
 
どういうことなのか、順番にわかりやすく解説していきます。まず最初に、そもそもGX志向型住宅とはどんな家なのか?についてみていきましょう。
 
1-1. GX志向型住宅とは
 
GX志向型住宅
 
GX志向型住宅は、簡潔に申し上げると、「断熱性と省エネがすごく優れている住宅」です。家を建てる際には家の断熱性、つまり保温性に関わる部分(窓や壁の断熱性など)を計算します。その断熱性の計算をした後、その家で導入する設備機器の省エネ性がどれくらいなのか?という計算もします。
 
対象となる機器は、主に以下の5つです。

  • 暖房
  • 冷房
  • 給湯
  • 換気
  • 照明

 
この5つの機器が、「基準」からどれくらい省エネなのか?が焦点になってきます。GX志向型住宅の場合、基準から35%「も」省エネな設計にしないといけなく、これは意外とハードルが高いものになります。あとは、太陽光発電が加わることで1年間に使うエネルギーを、実質的に(計算上は)帳消しにしてくれる形になりますが、今回は上記の5つの機器と間取りとの相関が落とし穴になるポイントです。
 
1-2. 省エネ性の計算
 
エアコン
 
上記の5つの中で、特にエネルギーの消費が大きいモノは「暖房」と「給湯」です。電気やガスを熱に変換すると、非常に大きなエネルギーを使ってしまうのですが、暖房と給湯で1年間に使う総エネルギーの約半分を占めています。そして、この省エネの計算は間取りや建築地の気候条件によっても変動する仕組みになっています。
 
当然、家の大きさが違えば、冷暖房するエネルギーの大きさも変わってきますし、愛知県ではなく北海道にいけば冬に使うエネルギーが増えていくわけです。このように省エネの計算では、「コレを使ったらクリアできる」というものではなく、その家の大きさ、リビングの大きさ、断熱性能など様々な条件に左右されます。同じように、この窓・この断熱材を使ったら必ずGX志向型住宅に適合する!というわけでもありません。
 
少し難しい話になってきましたが、要するに注文住宅の場合は1つ1つの組み合わせで性能が違ってくる、と思ってもらえればOKです。
 
1-3. 潜む落とし穴
 
考える女性
 
建売や規格住宅といった、間取りや仕様が完全に決まっている場合であれば問題は起きにくいです。しかし注文住宅の場合、お施主様の意向や土地の形状に応じてプランや仕様を1つ1つ変えていきます。さらに厄介な点は、間取りや仕様がすべて固まった状態でないと、省エネの計算などは “ちゃんとできない” ことです。
 
よくあるトラブル例は、「この前は同じ仕様でGX志向型住宅の基準をクリアしていたのに、お客様のプランで計算したら基準に到達しなかった」というケースです。このあたり、熟練の設計士であればプラン設計しながら基準に到達しそう・しなさそうという感覚を持ち合わせていますが、住宅会社側にそのスキルがないまま打ち合わせをすすめると、最後に「やっぱり到達できなかった」という落とし穴にハマるという構図です。
 

2. 適合しなかったらどうなるの?

 
悩む夫婦
 
注文住宅で間取りを考えて、設備機器との組み合わせなども考えた結果、最終的にGX志向型住宅に適合できていない、となった場合はどうすればよいでしょうか。
 
答えは、「断熱性能をもっと上げる」「もっと省エネな機器に変更する」、もしくは「間取りを変更する」といった対応が必要になってきます。具体的には上記で紹介した、冷暖房(エアコン)・給湯・換気・照明といった設備機器を省エネ性の高いタイプの機器へ変更して、家全体の省エネ性を上げる必要が出てきます。
 
高い省エネ性がある機器=価格も高いという構図になり、みなさんが一番懸念するコストアップにつながります。もちろん、省エネ性が上がれば光熱費の圧縮につながるものの、上がった分光熱費の削減額で返ってくるかどうか?は少し疑問が多い部分になります。いずれにしても、適合していないと想定していないコストアップにつながることが最も注意すべき点となります。
 
ちなみに、プランによっては設備機器の入替だけでは基準に到達しないケースもあり、間取りの大幅な変更を強いられたりする可能性も潜んでいます。
 

3. 「こんなはずじゃなかった」の防止策

住宅メーカー
 
前章で紹介したような失敗に陥らない為に、購入者である皆さんができることは、「設計力がある住宅会社を見極めて相談すること」です。細かい性能の数値などは、住宅会社側がしっかり見通しをもって提案するべき部分であり、我々住宅会社の責任です。昨今はSNSでもGX志向型住宅のPRを見かけますが、実は意外と難しいポイントが潜んでいることまで分かっている会社かどうか?はわかりません。
 
さらに、GX志向型住宅は補助金額も高額になっていることもあり注目度が高くなっていますが、みなさんの予算と得られる効果とのバランスまでしっかり見極めて、ピッタリの仕様に調整できる会社を選びましょう。
 

4. まとめ

 
今回は注目度の高いGX志向型住宅への意外な落とし穴について解説してきました。GX志向型住宅は、実は住宅会社の担当者でも、設計難易度が高い仕様になっており、今回ご紹介したようなトラブルや、「思っていたのと違う」という話は今後ますます出てくるでしょう。
 
愛知県豊川市の誠一建設では、こういった省エネ設計に詳しい専門家もいますので、このようなトラブルや“後出しじゃんけん”のような提案をすることはありません。ぜひ、スムーズに補助金を活用したい方、もしくは真の高性能住宅に興味がある方は、誠一建設までお気軽にご相談ください。
 

一覧に戻る