COLUMN

【細かすぎる施工事例解説シリーズ】「ナチュラルモダンな家」

「ナチュラルモダンな家」

 
今回は、誠一建設の施工事例から「ナチュラルモダンな家」をピックアップして、設計のプロ視点で「細かすぎる」解説をしていきます。
 
「この空間、なんかおしゃれ…」そう感じる裏側には、緻密な計算と設計の工夫が隠されています。
おしゃれな家をつくるためには、単に良い家具を置くだけでは不十分です。
外観の陰影から内装のわずかなディテールまで、その理由をプロの視点で紐解いていきましょう。
 
ここでご紹介するポイントを抑えることで、あなたの家づくりもグッと洗練されるはずです。
それでは、順番に施工事例を見ていきましょう。
 

1. 外観

外観
 
まず家の顔となる外観ですが、おしゃれに見える家とそうでない家の決定的な違いは、「陰影(影)」のデザインにあります。
 
シンプルな箱型の家は人気ですが、ただの真四角では「倉庫」や「のっぺりとした印象」になりがちです。
ここで重要なのが、建物のファサード(正面)に意図的な凹凸をつくることです。
 
今回の事例のようなナチュラルモダンな外観では、玄関ポーチ部分を深くへこませたり、2階の一部をオーバーハングさせることで、太陽の光が当たった時に美しい影が落ちるように計算されています。
 
また、素材の切り替えもポイントです。
ベースとなる外壁に対し、部分的に「木目調の素材」を使用することで、無機質なシンプルさに温かみと高級感をプラスしています。
 
このように、ただ形を作るだけでなく、「影がどう落ちるか」「異素材がどう組み合わさるか」を計算することが、飽きのこない美しい外観をつくるコツです。
 

2. リビング(ドア・窓の高さ、納め方)

リビングに入った瞬間、「なんかスッキリしていて広いな」と感じる場合、そこには「ラインの整理」というテクニックが使われています。
 
2-1. 建具(ドア)の高さと枠
 
建具(ドア)の高さと枠
 
一般的な住宅のドアの高さは2mほどですが、天井高(2.4mなど)に合わせてハイドア(天井まであるドア)を採用すると、ドアの上の垂れ壁がなくなり、天井が奥まで繋がっているように見えます。

これにより、実際の畳数以上の広がりを感じることができます。
 
さらに注目すべきは「枠」です。
ドア枠や窓枠の存在感を極限まで消す(枠を見せない納め方にする)ことで、視覚的なノイズがなくなり、空間が非常に洗練されます。
 
2-2. 窓の設計
 
窓の設計
 
窓も同様に、天井いっぱいまで高さを上げることで、空へと視線が抜け、開放感が生まれます。
ただし、窓を大きくすると熱が逃げやすくなるため、断熱性能が高いサッシ(トリプルガラスや樹脂サッシなど)を選ぶことが、デザインと快適性を両立させる必須条件です。
 
このように、「線(ライン)を揃えること」「ノイズ(枠や壁の段差)を消すこと」が、モデルハウスのような上質な空間をつくるための鉄則です。
ただし、窓を大きくとると、外からの視線や夏の暑さが問題になりがちなので、日常的な使い勝手がストレスにならないような配慮を設計に盛り込む必要があります。
 
まさにデザインだけでなく、性能面も考えた設計をしないといけないため、窓は意外と設計難易度が高い建材となります。
 

3. 空間の色づかい

 
空間の色づかい
 
ナチュラルモダンを目指す際、多くの人が「白クロス+明るめの木目の床」を選びますが、それだけでは「普通の家」になってしまいがちです。おしゃれに見せるためのポイントは、「素材感(テクスチャ)」の違いを取り入れることです。
 
今回の事例のように、壁の一部にグレーのエコカラットやタイル、あるいは塗り壁のような質感のある素材を使うことで、同じような色味であっても空間に奥行きが生まれます。
 
また、カラーコーディネートの黄金比と言われる「ベースカラー70%:アソートカラー25%:アクセントカラー5%」を意識しつつ、家具や照明まで含めてトータルコーディネートすることが重要です。
 
特に、キッチンやカップボードなどの設備機器も家具の一部と捉え、木目の方向や色味を床材と合わせたり、あえて異素材(ステンレスやモルタル調)で引き締めたりすることで、グッと大人っぽいナチュラルモダンに仕上がります。
 

4. 階段下を利用したニッチ収納(ヌック)の使い方

 
ニッチ収納(ヌック)の使い方
 
階段下のデッドスペースを巧みに活用した「ヌック(Nook)」です。ヌックとは「こぢんまりとした居心地の良い場所」を指します。通常、階段下といえば扉をつけて「隠す収納」にしてしまいがちですが、あえてオープンにすることで、LDKの中に特別な居場所を生み出しています。

この空間がおしゃれに見えるのには、3つの理由があります。
 

① 「斜め」を隠さずデザインに

階段特有の斜めの天井ラインを、壁で隠さずにそのまま開口部のデザインとして活かしています。
ここで重要なのが「枠をつけない(クロス巻き込み)」納め方です。
開口部に木枠などの縁取りをつけず、壁紙をそのまま巻き込んで仕上げることで、壁を切り取ったようなシャープな印象になり、空間に馴染みます。
 

② 奥行きを生む「異素材」と「照明」

奥行きを生む「異素材」と「照明」
 
奥の壁面だけ、あえて淡いグレーのアクセントクロスを採用しています。
これにより、白い壁との対比で「奥行き感」が強調され、実際よりも広く深く感じられるのと同時に、コーディネートを邪魔しない「空間の変化」が出ます。
さらに、真鍮ゴールドのアームライト(ブラケット照明)を設置している点がポイントです。照明は単に明るくするだけでなく、空間にフォーカルポイント(視線を集める場所)を作り、雰囲気を格上げする重要なアイテムです。
 

③ ベンチ下の「余白」活用

床と同じ木目のベンチを造作し、その下をオープンにしています。ここを引出し収納で埋めてしまわず「余白」を残すことで、抜け感が生まれ、空間が重くなりません。
実用的には、ルンバ(ロボット掃除機)の基地にしたり、ラタンのカゴを置いてブランケットを収納したりと、可変性のある使い方が可能です。
このように、デッドスペースになりがちな場所こそ、照明と素材選び、そして「枠」の処理にこだわることで、家の中で一番のお気に入りスペースに変わります。
 

5. 洗面のデザイン

 
洗面のデザイン
 
最後に注目したいのが、造作洗面台です。
洗面所は毎日使う場所だからこそ、既製品のユニット洗面台ではなく、デザイン性と使い勝手を両立させた造作洗面を選ぶ方が増えています。
ここでのおしゃれポイントは「シームレス(継ぎ目がない)」なデザインと「照明計画」です。カウンターとボウルが一体化したデザインや、天板に質感のある素材を使用することで、ホテルのような非日常感を演出できます。
 
今回の事例はメラミンのカウンターですが、一からの造作としてモールテックスなどで創る選択肢もあります。
 
さらに照明計画一つで、空間の雰囲気は大きく変わります。ただ明るくするだけでなく、「どこを照らすか」「どう見せるか」までこだわることが、細かすぎつつも重要なポイントです。
 

6. まとめ

 
今回は、誠一建設の施工事例をもとに、ナチュラルモダンな家をおしゃれに見せるための「細かすぎる」ポイントを解説しました。
おしゃれな家は、偶然できるものではありません。
「陰影」「ライン(納まり)」「素材感」「光」といった、一見気づかないような細かい部分の積み重ねによって、上質な空間が創られます。
 
これから家づくりをされる方は、ぜひ間取りだけでなく、こうした「細部」にも目を向けてみてください。
 
「自分たちの好みにはどんなデザインが合うのか?」「この施工事例のような家を建てるにはどうすればいいか?」など、気になった方はお気軽に誠一建設までご相談ください。
プロの視点で、あなただけのこだわりの家づくりをサポートいたします。
 

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